但馬ダンスフェス実行委員会

「但馬ダンスフェス」は、踊り手に限らず但馬地域の老若男女が踊りを楽しむイベントです。同実行委員会では”音楽と踊り”を通じて人と人、地域と各国が交流できる場所作りに取り組んでいます。

―人と人が繋がるフェスに



同実行委員会 委員長の藤原真紀さんが但馬で指導しているダンスチームには子ども、ママ、シニア世代といった人たちがいます。

「これまでこれらの様々な世代のダンスチームが、地域の文化祭等で踊りを”披露”することはありました。だけど、地域・世代・ダンスのジャンルといった垣根を越えて”共演”し、さらに交流をできる場はなくて。そんな場所を作りたいなと思ったのがきっかけでした。技術を競うのではなく、”好き”という気持ちで参加できる面白さが但馬ダンスフェスにはあります」と教えてくれた藤原さん。

2019年に兵庫県朝来市に移住。移住前は大学卒業後、一般企業に就職していました。

ダンスは小学校の頃に興味を持ち始めたそうです。しばらく会社勤めをしていましたが、ダンスの道に進むために退職。ブラジルやニュージーランドで改めてダンスを学んだそうです。

現在は但馬地域の2〜90歳を対象にダンスインストラクターとして幅広く活動する傍ら、養父市で英語講師もしています。


―みんなで音楽の世界に浸って、踊って。笑おう！



「但馬ダンスフェス」第1回目は2023年6月17日（土）、兵庫県養父市にある「ビバホール」で開催されました。会場では年齢・性別・障がいの有無に限らず様々なダンサーや一般客が参加し踊りました。

華やかに見えるダンサーも普段は子育てで悩んでいるお母さんだったり、地域の年配の方というから驚きです。

藤原さん自身も朝来市のシニア世代ダンスグループと共演し、観客の方も座ってできるダンスエクササイズを披露しました。



同年11月19日（日）には養父市のやぶ市民交流広場（YBファブ）にて、ダンスイベントが開催されました。

同イベントは、海外のストリートダンストッププレーヤー・ジョシュさんからダンスを学べるスペシャルワークショップです。

入門・初級・中級クラスが用意され、ジョシュさんと参加者が出会い、踊りました。
当日は100名をこえる方々が参加し、みんなで楽しくワークショップを行うことができたそうです。

※ジョシュさんについてはこちらのリンクをご確認ください。
ジョシュ・ミチクレナさんについて


―ダンスが教えてくれたこと　

藤原さんはダンスをコミュニケーションツールの一つとして捉えています。そのきっかけは海外滞在時代に遡ります。

始めに渡航したブラジルでは、縁あってダンススクールや地域の大会に出るなどダンス三昧の日々を送っていたそう。言語もままならない状況でしたが、そんな時に支えになったのが”ダンス”だったと振り返ります。

ダンスで言葉の壁を越え仲間を作った藤原さんは、しばらくしてニュージーランドへ渡航しました。

現地はフリースタイルのダンスが主流の場所でした。大学生の頃からロックダンスを専門としていた藤原さんはその環境に驚いたそう。
ですが、過ごしていくうちにロックダンス以外にも多様なダンスに出会うことができました。また講師やプロのダンサーとも距離が近く、同じコミュニティの一員として活動できるうれしさがあったと言います。

この体験を通じて、当時の日本では得れなかった”人とダンスのあり方”に触れることができたと言います。以降、自身のダンスに対する向き合い方が変わっていきました。


「イベント運営は初めてでしたが、いろいろな人が助けてくれ、協力して会場を作れたことが楽しかったです。これからも主催者である私を越えて、人と人との輪が広がって行ったらうれしいです」と笑う藤原さん。

会場では「孫を見に来たけれど、私もダンスに限らず何かやってみたいと思った」、「ばーばが頑張ってるのカッコ良かった！」など、年齢や立場を越えて様々な感想を聞けたとも言います。

―”音楽と踊り”で地域を元気に


(画像：第一学院高等学校 養父校の高校生ボランティアと先生方、大阪教育大学の学生さん。）

「今後も地域に愛されるイベントとして育てていき、そこから新しい人と人の繋がりを生み出したいです。今は車の運転や送迎が難しい障がい者の方もイベント参加できるよう、交通手配をどうするのかを模索しています」とも語る藤原さん。

踊りは初めてという方も、まずは同イベントで気軽に体を動かしてみてはいかがでしょうか。実行委員会では取り組みを応援してくれる人も募集しています。

気になるダンスフェスの様子はYouTubeでもご覧になれます。
活動やレッスン等についてはInstagramのDMまたはメールにてお問い合わせくださいね。